Japanische Klassiker mit Furigana
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とかいはぜいたくだ
都会はぜいたくだ
小川 未明
Lesen Sie 都会はぜいたくだ (とかいはぜいたくだ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.024 Zeichen · 8 Bildschirme
いつのまにか、おかねは、床の中で、忘れていた昔のことを思い出していました。すると、急に、昔がなつかしく、ふるさとが恋しくなって、床の中ですすり泣きをしました。そのうちに、眠入ってしまったのです。
眠りがさめると、いいお天気でありました。おかねは、もう昨日のことは忘れて、せっせと働きました。夏の日は、はやくから庭さきに当たって、まつばぼたんの花が、黄・紅・白、いろいろに美しく燃えるように咲いていました。
「まあ、きれいだこと。」と、見とれていると、小ばちが、羽を鳴らして、花の上を飛んでいます。そこへ、奥さまは、お見えになって、笑いながら、
「おかねは、昨夜、なにか、夢を見たね?」と、おっしゃいました。
おかねは、頭をかしげましたが、思い出すことができません。しかたなく、下を向いて笑っていました。
「怖ろしい夢でも見たのか、大きな声を出してよ。」と、奥さまはいわれました。
おかねは、久しぶりに、子供の時分のことを床にはいってから思い出したことだけはわかりました。けれど、そのほかのことは、わかりませんでした。彼女は、また、はればれとした顔をして、おもしろそうに、仕事をつづけました。