Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
のざらし
野ざらし
豊島 与志雄
Lesen Sie 野ざらし (のざらし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.100 Zeichen · 39 Bildschirme
その彼の顔に、達子はじっと眼を据えながら云った。
「どうしたの、ぼんやりして? そして変な顔をして?」
「片山さんは私に怒ってらっしゃるんじゃないでしょうか?」
「なぜ?」
達子は眼を丸くした。
「何だかいつもと様子が違ってるようじゃありませんか。」
「どうして?」
達子の丸い眼には率直な澄んだ輝きがあった。
「そうでなけりゃ……、」と昌作は漸く落着いて云った、「……喧嘩でもなすったんですか。」
「まあ!」達子はもう我慢出来ないという風に早口で云い進んだ。「あなたの方が今日はどうかしてるのよ。いやにひねくれて、夫婦喧嘩をしたかなんて、そんなことを聞く人があるものですか。そりゃあ片山だって、あなたが余りあやふやだから、少しは厭気がさすでしょうよ。けれど怒ってなんかいませんわ。また喧嘩なんかもしやしませんわ。」
「いえ私はそんな……。云い方が悪かったら御免下さい。ただ何だか片山さんの様子がいつもと違ってるようだったものですから……。」
「誰にだって心配ごとがある時もあるものよ。」と達子は心を和らげて云った。「会社の方に何かごたごたがあって、それに頭を使いすぎなすってるらしいのよ。