Japanische Klassiker mit Furigana
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のわき
野分
Lesen Sie 野分 (のわき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.508 Zeichen · 189 Bildschirme
しかし私の方の都合もありまして」
「だから利子を上げればいいでしょう。利子だけ取って元金は春まで猶予してくれませんか」
「利子は今まででも滞りなくちょうだいしておりますから、利子さえ取れれば好い金なら、いつまででも御用立てて置きたいのですが……」
「そうはいかんでしょうか」
「せっかくの御頼だから、出来れば、そうしたいのですが……」
「いけませんか」
「どうもまことに御気の毒で……」
「どうしても、いかんですか」
「どうあっても百円だけ拵えていただかなくっちゃならんので」
「今夜中にですか」
「ええ、まあ、そうですな。昨日が期限でしたね」
「期限の切れたのは知ってるです。それを忘れるような僕じゃない。だからいろいろ奔走して見たんだが、どうも出来ないから、わざわざ君の所へ使をあげたのです」
「ええ、御手紙はたしかに拝見しました。何か御著述があるそうで、それを本屋の方へ御売渡しになるまで延期の御申込でした」
「さよう」
「ところがですて、この金の性質がですて――ただ利子を生ませる目的でないものですから――実は年末には是非入用だがと念を押して御兄さんに伺ったくらいなのです。ところが御兄さんが、いやそりゃ大丈夫、ほかのものなら知らないが、弟に限ってけっして、そんな不都合はない。