Japanische Klassiker mit Furigana
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のぎくのはな
野菊の花
小川 未明
Lesen Sie 野菊の花 (のぎくのはな) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.396 Zeichen · 7 Bildschirme
二
「このさらいらないの。」
「いらないよ。」
清吉と勇ちゃんは、町の方へ出かけていきました。二人がいなくなった、後でした。
「年ちゃん、だれか犬の子をもらうものはないかね。」と、正二が、いいました。
「捨て犬をもらうところがあると、いつかお父さんがいったよ。」
「どこだい、きいておくれよ。」
「お父さんが、お役所から帰ったらきく。」
「殺してしまうんでないだろうな。」
「年ちゃん、殺すんだったらだめだぜ。」
「もちよ。」
小犬は、腹がすいたか、母犬のお乳が恋しくなったか、クンクン泣いていました。
二
白いシャツに、白い帽子をかぶって、青い車を引いた青年が、あちらから走ってきました。日の当たる道には、ほかに人影もなかったのです。
「あっ、牛乳屋さんだ。」
「牛乳売ってくれるかしらん。」
二人は、その方をじっと見ながら、さきやきました。
「牛乳屋さん!」と、清吉は、走って近づきました。
「お乳をちっとばかし、売ってくれない?」
「なににするんだい。」
「犬にやるんだよ。あすこの原っぱに、生まれたばかりの犬ころが、お腹がすいて泣いているのだ。」
「ちっとばかしでいいんだねえ。」と、勇ちゃんは清吉の顔を見ながら、おさらを牛乳屋さんの前へ差し出しました。