Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きんのうお

金の魚

小川 未明

Lesen Sie 金の魚 (きんのうお) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.768 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

「あすこにも金色の魚が釣れた。」といって、その方に走ってゆきました。

みんなは、金色の魚を捕らえた人をうらやみました。そして、わいわいとその人を取り巻きながら金持ちのいる町の方を指してゆきました。

「二人に、金色の魚がかかったから、金持ちは二千両出すだろう。」と、あるものがいいますと、

「なに一人にしか出すまい。それとも同じ日に捕らえたのだから、五百両ずつであるかもしれない。」といって、わいわいといってゆきました。

みんなは、金持ちの家の前までゆきますと、その家はあき家になっていました。

「大金持ちが、どこかへいってしまうようなことはない。ちょっと近所へいったので、すぐに帰ってくるだろう。」といって、みんなは家の前で待っていました。けれど、日が暮れかかっても帰ってきませんでした。

金の魚を釣った二人のものだけは、まだ家の前に立って待っていましたが、あとのみんなは、いつしか自分の家へ帰ってしまいました。

二人のものは、てんでに自分の捕らえた金の魚が死なないように大事にして、それを守って金持ちの家の前に立っていました。そして、心の中で、どうかして相手の金の魚が死んでくれればいいと祈っていました。