Japanische Klassiker mit Furigana
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きんぞくにんげん
金属人間
海野 十三
Lesen Sie 金属人間 (きんぞくにんげん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.616 Zeichen · 157 Bildschirme
兇器がなくて、ぼくや田口がこんな傷をおうわけはないですからね」
そういっているところへ、戸口からのっそりとこの室内へはいってきた者があった。
近眼鏡をかけた三十あまりの人物だった。あおい顔、ヨモギのような長髪がばさばさとゆれている。下にはグリーンの背広服を着ているが、その上に薬品で焼け焦げのあるきたならしい白い実験衣をひっかけている。
紫色の大きなくちびるをぐっとへの字にむすんで、お三根の死体をじろりと見たが、べつにおどろいたようでもなく、かれは視線を係官の方へうつす。
「ぼくが針目です。ぼくに会いたいといっていられたのはどなたですか」
検事はさっきからこの家の主人公である針目博士か入ってきたことを知っていたが、博士がどんな挙動をするかをしばらく見定めたいと思ったので、今まで知らぬ顔をしていたのである。
「ああ、それはわたしです。わたしが会見を申しこんだのです。検事局の長戸検事です」
検事ははじめて声をかけた。
「検事! ふーン。お三根の死因はわかりましたか」
博士はひややかに聞く。
「わかりました。頸動脈をするどい刃物で斬られて、出血多量で死んだと思います」