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Japanische Klassiker mit Furigana

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てつのしょじょ

鉄の処女

大倉 燁子

Lesen Sie 鉄の処女 (てつのしょじょ) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.706 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

私の出現がどれほど彼を苦しめたか知れないが、私を生きながら葬ろうとした罪は宥せません。私を欺いて、東京へ呼び寄せ、いきなり精神病院へたたき込んで、永久封じ込めようなんて――』

『私はほんとに何も存じませんでしたの。お宥し下さいと申上げたって、お宥し下さるわけはありません、が、またお許し下さいなどと厚かましいお願いの出来る身ではございませんけれど――』

智恵子の声は打ち沈んで、苦悶の色がありありとその美しい顔に現われていました。

『許すもゆるさないもない、もう皆片づいている今日じゃありませんか、アハハハハハハ』

私の声はうつろのように響きました。

『では、どうしろと仰しゃいますの?』

『それは貴方がたのお考えに任せましょう』

智恵子は青褪めて、

『はい。よく分りました、改めて主人から貴方へお詫びを致させます。そして今の地位財産を貴方のお手にお返し申上げなければなりません。どうぞ、私をお信じ下すって暫時我慢遊ばして下さいませ』

『貴女のお心は昔に変らないが、弟は何というか分りませんよ。また私を掴まえようとするでしょう』

『もうそんな怖しい事は仰しゃって下さいますな、私が責任を負います。