Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.006 Zeichen · 25 Bildschirme
二
「馬鹿だなア――、いつまでも、その気だから、三輪の親分に嘗められるんだ」
平次は「此子誨ゆべからず」といった顔をするのです。
「外に手蔓も引っ掛りもないじゃありませんか」
「じゃ訊くが、自分の首筋に真っ赤な痣のあることを知らない人間はあるだろうか」
「ありませんね、鏡というものがあるんだから」
「覆面に顔を隠して、人の家へ押し込もうという太い奴が、首筋の赤い痣を隠すことを知らないとはどういうわけだ」
「なるほどね」
「痣なんか目当てに捜しちゃ、熊吉は一生捉まらないよ。――これだけ言ったら、なんとか工夫のつけようがあるだろう。三輪の万七親分にあっと言わせるつもりで、熊吉を挙げてみるがいい」
「ヘエ――」
平次は精いっぱいの激励をするのでした。でもなければ、一本立ちになろうなどという望みを起す八五郎ではありません。
二
それから八五郎は、神田、浅草、下谷、小石川を隈なく捜し廻りました。が、痣のある人間を捜すのと違って、痣も何にもない人間を捜すとなると、砂利の中から石を一つ選り出すようで、まるっきり見当が付かなくなってしまいます。
とうとう悲鳴をあげたのは五日目。
「親分、駄目ですよ。