Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.006 Zeichen · 25 Bildschirme
「ノラリクラリと暮している、金費いの荒い野郎を捜すんだ。悪銭身につかずというくらいだ。盗んだ金を溜めておく泥棒はない」
「なるほどね。あっしなんか盗んだ覚えはないけれど金が身につかねエ」
「身につくほどの金が入ったことはあるめエ」
「違えねエ」
「また掛け合い噺になる。――黙って聴け。痣の熊吉は雨戸を外したり、桟を切り取ったり、かなり器用なことをして忍び込むようだ。宵のうちに、音のしねえように細工をするのは、道具の良いのを持っているに違いない。頑丈な鑿、細い散目鋸、廻し錐、――そんなものを持って歩く奴があったら容赦をするな」
「…………」
「それからもう一つ、熊吉には相棒がある。中へ入って仕事をするのは熊吉だが、相棒は外に見張っていて、邪魔があると合図をしたり、手に余ると助勢もするようだ。こいつは柄は大きいが熊吉ほどの腕はない。解ったか、八」
「解りましたよ。――痣のない人間で、二人組で、本郷に住んでいて、金費いの荒いノラクラ者で、小道具を持って歩く野郎で、――そんなことでしょう、親分」
「毎晩家をあけることや、身軽で腕達者なことも忘れちゃならない」
「それだけ解っていれば、捉まえたも同様ですね、親分」