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Japanische Klassiker mit Furigana

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に、さんば――じゅうに、さんば

鏡花短篇集

泉 鏡花

Lesen Sie 鏡花短篇集 (に、さんば――じゅうに、さんば) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.305 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

、脚絆を堅く、草鞋を引〆め、背中へ十文字に引背負った、四季の花染の熨斗目の紋着、振袖が颯と山颪に縺れる中に、女の黒髪がはらはらと零れていた。

手に一条大身の槍を提げて、背負った女房が死骸でなくば、死人の山を築くはず、無理に手活の花にした、申訳の葬に、医王山の美女ヶ原、花の中に埋めて帰る。汝ら見送っても命がないぞと、近寄ったのを五、六人、蹴散らして、ぱっと退く中を、衝と抜けると、岩を飛び、岩を飛び、岩を飛んで、やがて槍を杖いて岩角に隠れて、それなりけりというので、さてはと、それからは私がその娘に出逢う門出だった誕生日に、鈴見の橋の上まで来ては、こちらを拝んで帰り帰りしたですが、母が亡なりました翌年から、東京へ修行に参って、国へ帰ったのは漸と昨年。始終望んでいましたこの山へ、後を尋ねて上る事が、物に取紛れている中に、申訳もない飛んだ身勝手な。

またその薬を頂かねばならないようになったです。以前はそれがために類少い女を一人、犠にしたくらいですから、今度は自分がどんな辛苦も決して厭わない。いかにもしてその花が欲しいですが。」

言う中に胸が迫って、涙を湛えたためばかりでない。