Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつぜにがたへいじ
随筆銭形平次
野村 胡堂
Lesen Sie 随筆銭形平次 (ずいひつぜにがたへいじ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.840 Zeichen · 10 Bildschirme
原因もまたこの辺にあったことと思い当るのである。
江戸川乱歩氏は現代の探偵小説界を背負って立つ貫禄と識見と天才の持主であるが、自分はたった一つの捕物小説も書かないのに、「捕物小説は日本特有の探偵小説の型である、ますますこれを成人にしていきたい」といっている。まことに理解の深い、雅量のある言葉で、戦争中まで――いや終戦後までも、虐げられ無視され、軽蔑されて、低俗な大衆小説の下位に置かれた捕物小説が、俄然として再認識され、世の注目の的となったのは、江戸川、白石、両氏の力に依るところがはなはだ大きいといわなければならない。
フトした事から始まった捕物作家クラブは僅か一二ヶ月のうちに結成されて、現代日本の捕物作家のほとんど全部と、捕物小説は書かなくとも、興味と同情を持つ作家を糾合して捕物小説の生みの親なる、岡本綺堂先生を記念するため、その作中の主人公半七の名を刻んだ「半七塚」を浅草に建立し、あわせて物故捕物作家十余名の慰霊祭を執り行ったことは新聞やラジオで大方もよく御存知のことだろう。
それは実に馬鹿馬鹿しい催しではあるが、この上もなく愉快で華やかな催しでもあったのである。