Japanische Klassiker mit Furigana
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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
Lesen Sie 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) von 木村 荘十 (きむらそうじゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.859 Zeichen · 76 Bildschirme
老人は皺だらけの瞼をあげてキラリと瞳を光らした。
「そりゃア闘うのはいい。だが、お前さんのやりかたがくだらなくはないか……結局は奴等と心中するようなことになるんだ」
「くだりませんかね」
孫永才は、命懸けでやって来た事をくさされて不平の色が濃かった。
「洪を殺しても又洪が出来る。律を亡してもまた代りが出来る。まるで穢いものに蛆がわくようなものだ。昔から幾度そんなことを繰り返して来たか」
老人は、ざぶざぶざぶと鉱石の土を洗いながら溜息をつくように云った。
「ではどうすればいいのです」
孫は、盆の中のものを放り出した。
「天日にさらすんだな。天下の耳や目の集るところでは、人間はあまり酷いことや恥ずかしいことはしないものだ……あれ達は、それが痛さに兵を置いて自国の者にさえ鉱山を見せまいとしているのだ。お前さんにはあの弟を一人前にしてやるという仕事もあるし、母親も探さねばならないという仕事もある。血を流すだけが闘いではない筈だ」
老人は盆の鉱石をぽんと放り上げて続けた。
「わしのいう闘いなら春生にも出来る。これが分らなければここへ来て貰い度くない。街外れの飯店で春生を見た者は、あれが孫軍曹の弟だと知っている者もあるのだからな」