Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんさいにっし

震災日誌

喜田 貞吉

Lesen Sie 震災日誌 (しんさいにっし) von 喜田 貞吉 (きたさだきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.617 Zeichen · 40 Bildschirme

Aozora Bunko

●土塵濛々

大正十二年九月一日関東地方に起った大地震は、未曾有の大災害を東京・横浜その他の都邑に及ぼした。いずれこの大変事については、新聞・雑誌が争うて精しい報道に努めるであろうし、また纏まった書物も後には少からず発行されることであろうから、一般のことはすべてこれを省略して、ただ自分が直接見聞関知したことのみを、今日から筆に任せて書きとめておこうと思う。

九月一日夜、炎煙東京の半ばを蔽うの時、瓦落ち壁崩れた小石川東青柳町の宅にて。

●土塵濛々

九月一日(土)震災第一日。『社会史研究』九月号の校正は一昨日をもって終え、十月号の編輯に着手したのは昨日の午後であった。「蝦夷の宝器鍬先の考」の一編はすでに出来ている。「伊勢人考」も旧稿を捻ねくって間に合わすこととして、いま一編短いものをと昨夕方から書斎に籠って、ほとんど夜を徹して寝床の中で、「紀伊に特有の何楠といふ人名」という小編を書き上げたのは朝の四時ごろであった。それからヤット眠りについて、九時ごろに起き出て、枕頭には例によって多くの参考書やら、寄稿家諸氏からお預りの原稿やらを、すべて開けっぱなしのままに、また寝床も延べっぱなしのままに、朝食後隣家の歯科医M君をお訪ねした。