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Japanische Klassiker mit Furigana

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あおいはなのかおり

青い花の香り

小川 未明

Lesen Sie 青い花の香り (あおいはなのかおり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.116 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

」と書いてあったのです。

この種子を土に下ろした日から、花の咲く日が待たれました。その年も暮れて、やがて翌年の春となったのであります。

「お母さん、南アメリカの温かいところに育つ花ですから、こちらでは咲かないかもしれませんね。」と、のぶ子は、ある日、お母さまに向かっていいました。

このとき、もう、黒い素焼きの鉢には、うす紅い芽や、ねずみ色に光った芽が出ていました。

「よく、日の当たるところに移して、大事にしてごらんなさい。」と、お母さまは、それに対して答えられました。

春の彼岸が過ぎて、桜の花が散ったころ一つの鉢から真紅な花が開きました。その花は、あまりに美しくもろかったのであります。そして、その日の黄昏方、吹いてくる風に散ってしまいました。

もう一つの鉢からは、青い色の花が咲きました。しかし、このほうは、珍しく、元気がよくて、幾つも同じような花を開きました。そのうえ、ほんとうになつかしい、いい香りがいたしました。

のぶ子は、青い花に、鼻をつけて、その香気をかいでいましたが、ふいに、飛び上がりました。

「わたし、お姉さんを思い出してよ……。」こう叫んでお母さまのそばへ駆けてゆきました。