Japanische Klassiker mit Furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.819 Zeichen · 26 Bildschirme
「ほほう」
「わたくしどもは、どこの堂の下に、また、屋敷の床下に、どんな金が埋っているかちゃんと知っておりますから、金がいりますときには、自在にそういう埋蔵金を掘りだしてまいります」
「なるほど。……なア、アコ長さん、よく筋が通っているじゃないか」
とど助が、アコ長のほうへ振りかえると、アコ長が、だまって二本指を出している。とど助は、すぐうなずいて、
「なア、狸や」
「はい、なんでございます」
「二両なら、どうだ。二両なら行こうじゃないか」
狸は、恨めしそうな顔をして、
「埋蔵金の話をしたって、いきなりつけこんで来るのはひどいですね。……しかし、まアしょうがない。では、二両はずみますから連れて行ってくださいまし」
「早速の承知でかたじけない。すると、なんだな、毎夜、今ごろ、このへんへ駕籠を持って来て待っておればいいのだな」
「はい、さようでございます。……たぬきか? と念をおして、そうだと答えましたら前金で二両お取りになってから乗せてやっていただきます」
アコ長は、へらへらと笑いだし、
「こいつアいいや。とど助さん、どうやら有卦に入りましたね。これも、ひとえに金比羅さまのご利益」