Japanische Klassiker mit Furigana
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めしまつま
飯待つ間
正岡 子規
Lesen Sie 飯待つ間 (めしまつま) von 正岡 子規 (まさおかしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.525 Zeichen · 126 Bildschirme
火を付けたのは、しようかせまいかと考えてしたのではなく、恋のためには是非ともしなくてはならぬ事をしたものを、なぜにその事についてお七が善いの悪いのというて考えて見ようか。もしそれを考えるほどなら恋は初から成り立って居なかったのだ。あるいは、お七は、裁判所で、裁判官より、言い遁れる言いようを教えてもろうたけれど、それには頓着せず、恋のために火をつけたと真直に白状してしもうたから、裁判官も仕方なしに放火罪に問うた、とも伝えて居る。あるいは想像の話かもしれぬが想像でも善く中って居る。お七は必ずそう答えたであろう。裁判官が再三注意を与えて、七、其方は火をつけたのではあるまい、火を運んで居て誤って落したのであろう、などというたかもしらぬ。その時お七はわろびれずに、いいえ、吉三さんに逢いたいばかりに、火をつけたらもし逢わりょうかと思うて、つけたのでございます、と言い放して心の中で泣いて居たに違いない。ここなのだ。ここがいじらしゅうてたまらんのだ。罪禍を恐れて言い遁れるようなお七なら初から火をつけはせぬ。それならば、お七は死に臨んでも自分の罪を悪いと思わぬばかりでなく、いっそ自分のつけた火が江戸中に広がって、自分を死刑に宣告した裁判官と、自分を死刑に陥れた法律と、自分を死刑に行うべき執行人とを合せて焼き尽さなんだ事を