Japanische Klassiker mit Furigana
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しゃべりすぎる
饒舌りすぎる
山本 周五郎
Lesen Sie 饒舌りすぎる (しゃべりすぎる) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.957 Zeichen · 55 Bildschirme
このあいだに、二人の感情には幾たびかの波があった。すなわち、十太夫は土田が早くしづの心をとらえればいいと思い、土田正三郎も同じことを十太夫に期待し、それが逆になって、こんどこそおれがしづを嫁に貰うぞと、互いに心の中でいきり立つ、というぐあいだったのだ。そうして、十太夫が江戸へ修業にゆくことになり、それといっしょに土田もしづから遠ざかった。
――親友の留守に親友をだしぬくのはいやだ、と土田正三郎は言明した。
そのとき十太夫と土田と喧嘩になった。そんな例はあとにも先にもない、たった一度のことなのだが、問題はしづで、自分が留守のあいだ安川へ近よらないというのは侮辱だ、と十太夫が怒りだしたのである。それは恩きせがましいうえに高慢だと云い、土田も珍しく、安川から遠ざかるのはおれの自由だとやり返した。兄弟よりも仲のいい二人、いつも形と影のようにはなれない二人が口論をはじめたので、周囲の者たちは半ば吃驚し、半ば好奇心を唆られて、そのなりゆきを見まもっていた。十太夫は赤くなってどなりたて、土田も肩をいからせて叫び返し、やがて下城の刻が来て、大手門を出るまで続いた。