Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうでん
香奠
豊島 与志雄
Lesen Sie 香奠 (こうでん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.989 Zeichen · 46 Bildschirme
それを子供達の方ではいいことにして、彼を相手にいつまでも遊んでいました。丁度四つと六つの悪戯盛りで、時によると随分しつこく彼にふざけました。耳を引張ったり、鼻をつまんだり、ワンワンをさしたり、私共が見兼ねて叱りつけるようなことも度々でしたが、然し彼はどんなことをされても平気で、始終にこにこしていました。云わば彼は黙って子供達の玩具になってるのが面白いらしく、また子供達の方では、彼を生きた人形とでもいうような風に、何の気兼も憚りもない遊び相手にしていたのです。
それでも彼は、時折子供達相手の遊びに変に真剣になることがありました。いえ、子供相手の遊びというよりも、自分一人の遊びと云った方がよいかも知れません。或る時、彼が子供達と一緒に座敷で遊んでいるうちに、夕飯の仕度が出来上って女中が呼びに行きました。でも彼はやって来ません。二度呼びにゆくと、子供達だけやって来て、彼は一人残っています。何をしてるのかと聞くと、羽子をついてるのだというのです。でそのままにして、先に食事を初めましたが、いつまでも羽子の音が続いて、彼がやって来ないものですから、また女中を呼びにやりました。