Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だばとひゃくしょう

駄馬と百姓

小川 未明

Lesen Sie 駄馬と百姓 (だばとひゃくしょう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.203 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

百姓は、自分の疲れがなおると、また馬の手綱をとって引いてゆきました。彼は、先刻馬に向かって約束をしたことなど、すっかり忘れていたのです。

馬は、心の中で、どう思ったかしらないけれど、主人のいうがままにおとなしく働いていました。

「こんな醜い馬だけれど、こうして、よく働いているから、まあ飼っておくのだ。」と、甲の百姓は、自分にもそう思い、また、人に向かっても、そう語りました。

馬は、なんといわれても、下を向いて黙っていました。ある日のこと、甲は、その馬にたくさんの荷物を積んだ重い車を引かして町へゆきました。途中その馬を見た人々は、みんな驚いて、口々に、馬をかわいそうだといい、また、よく働く、強い馬だといってほめたのであります。

甲の百姓は、荷を下ろしてから、馬を引いて自分の村に帰ってきました。その途中、乙の百姓に出あったのです。

乙の百姓は、じつに脊の高いりっぱな馬を引いていました。見たところでは、どこへ出しても恥ずかしくない馬でありました。その馬のかたわらへ甲の馬が並びますと、それは較べものにならないほど、姿の上で優劣がありました。甲の百姓は、内心恥ずかしくてしかたがありませんでした。