Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げかしつ

高野聖

泉 鏡花

Lesen Sie 高野聖 (げかしつ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.264 Zeichen · 104 Bildschirme

Aozora Bunko

乞食ででもあってみろ、それこそおれが乞食をしておれの財産をみなそいつに譲って、夫婦にしてやる。え、お香、そうしておまえの苦しむのを見て楽しむさ。けれどもあの巡査はおまえが心からすいてた男だろう。あれと添われなけりゃ生きてる効がないとまでに執心の男だ。そこをおれがちゃんと心得てるから、きれいさっぱりと断わった。なんと慾のないもんじゃあるまいか。そこでいったんおれが断わった上はなんでもあきらめてくれなければならないと、普通の人間ならいうところだが、おれがのはそうじゃない。伯父さんがいけないとおっしゃったから、まあ私も仕方がないと、おまえにわけもなく断念めてもらった日にゃあ、おれが志も水の泡さ、形なしになる。ところで、恋というものは、そんなあさはかなもんじゃあない。なんでも剛胆なやつが危険な目に逢えば逢うほど、いっそう剛胆になるようで、何かしら邪魔がはいれば、なおさら恋しゅうなるものでな、とても思い切れないものだということを知っているから、ここでおもしろいのだ。どうだい、おまえは思い切れるかい、うむ、お香、今じゃもうあの男を忘れたか」

女はややしばらく黙したるが、