Japanische Klassiker mit Furigana
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とりなくあさのちいこちゃん
鳥鳴く朝のちい子ちゃん
小川 未明
Lesen Sie 鳥鳴く朝のちい子ちゃん (とりなくあさのちいこちゃん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.583 Zeichen · 8 Bildschirme
そのお姉さんのくつは、かかとの高い、さきのとがった、ハイカラのおくつで、ダンサーか、女優さんのはくくつで、あんたが、そういったものだから、通る人がみんな見たのでそのお姉さんは、きまり悪がって気の毒だとお母さんが、おっしゃいました。」と、おばあさんが、いいました。
「おばあさん、ハイヒールでしょう。」
「そう、そう、そのハイヒールとかいうくつです。ちい子ちゃん、くつはあんなのより、やはりこうした、かかとの平らな、すこし大きいくらいのが体のためにいいのですよ。」
おばあさんは、たいくつなもので、だれとでも話したかったのです。
「ちい子ちゃん、そんなこと覚えていますか。」
「わたし、忘れたわ。」
「みんな小さいときのことは、忘れてしまうものかね。」
そのとき、坊やは、ひとりで歩いて、教会堂の門から、外の方へ出ていこうとしていました。これを見つけた、おばあさんは、
「あ、坊や、ひとりでいっては、あぶないよ。」と、もう、ちい子ちゃんのことなど忘れて、坊やの後を追っていきました。
「ほんとうに、私、そんなことがあったかしらん。」
ちい子ちゃんは、いまごろ牧師さまのお説教が終わって、先生のお話がはじまる時分だと思って、ドアの方へ、足音軽く歩いていきました。