Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
この家も常府であったが、藩地に帰る時に、私が好きだからというのでその草双紙を私にくれて行った。その後はそこにあったものの外の草双紙もよその家へ行ってよく借りて読んだ。草双紙は仮名ばかりだから、大概ひとりで読めた。私の内では父が古戦記を見せることは奨励したが、草双紙を見せることは好まなかった。当時の江戸の女たちは皆草双紙を大変に好んだものであったが、うちの二人の祖母もまた継母も田舎出で、そういう趣味がなかった。
しかし私の実母は、死ぬ少し前に、始めて猿若の芝居を見た。三代目中村歌右衛門の血達磨で、母が江戸へ出て来て始めてこの大芝居を見たのであった。その頃大概の芝居は直きに草双紙になって出た。母はそれを買って愛読していた。それで死んだ時に、祖母は母の棺へこの血達磨の草双紙を入れてやったと後に聞いた。かつて私のうちにただ一部あった草双紙はこうして亡き母のお伽に行ってしまった。
継母も始めて田舎から出て来たものだから、一度は芝居を見せねばならぬというので、うちに嫁した年、即ち私の六つの年に、猿若二丁目の河原崎座を見せた。その時継母が持って帰った、番附や鸚鵡石を後に見ると、その時の狂言は八代目団十郎の児雷也であった。