Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
いずれも戸は引戸である。垂駕籠は上から畳表に窓があいてるような物を垂らしてあるので、これは二人で舁く。それで切棒は駕籠も高く、人足賃も高いのである。本来は切棒に父が乗るはずであるが、それに継母と弟の大之丞とを乗せ、私と曾祖母と祖母とを各垂駕籠に乗せ、父は別に駕籠を作らせず、歩きもし、馬にも乗り、また駅々の竹で編んだのに時には乗っても宜いといって、駕籠無しで出発した。家来は二人連れた。その一人は槍を持って行く。それから別に人足を雇って具足櫃を舁がせる。この槍と具足櫃とは侍たる者の片時も身を離してはならぬ物であった。荷物は江戸から藩地まで『大まわり』と称える藩の渡海を業としている者に藩から托してもらって送らせるので、手近い荷物は葛籠に入れ馬の脊で一行と共に行くことになっている。
荷馬には本馬とカラ尻と二種あった。カラ尻は本馬の半分の量目の荷だけ附け、尻の方はカラになってる、そこへ人が一人乗られるのである。だからカラ尻があれば、家来が足を休めるために時々乗ることが出来て便利である。
私どもは十二年間馴染んだ江戸を出発して、品川鮫洲の茶屋、今もあるあの川崎屋で休んで、そこで見送りの人と告別した。