Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
それは前の留守居に勤めていた者である。この三人の若党と、一人の仲間と、いずれも浄瑠璃(即ち義太夫)や芝居が好きであったので、よく伴われて行った。落語の寄席にも、度々行った。私が落語を聞馴れたのは、この京都の机を前に置いて木を以て叩く落語によってであった。就中、女義太夫を若党どもが聞くので、私も連れられて行って、始めてここに義太夫を知った。
なぜ若党どもが容易くこういう所へ行けるかというに、その頃京都では、二本さした者は無銭で這入ることが出来たのである。京都には二本ざしが少なかったので、興行者の方でもこの特許をさせた。しかし二本ざしも蒲団や茶の代だけは払った。若党はいつも、『若旦那のお供』といって、私をダシに使って行った。そのうち父がこの事について私に異見をして、藩地に居れば文武の稽古をすべき身で、そんな所へばかり行っていてはいけない、と戒めた。
こう戒めた父が、役目とはいえ祇園町へ頻りに行くのであるから、とかく家庭が総て上調子であった。家来のうち一人は藩地に居る間に聊か義太夫の稽古をしていた。京都抱えの若党も少しはやるので、父の留守には、低声に義太夫をやる。