Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
尤咯血したりとて必ず死すとも限らねど或は先日腫物云々の報知ありしころの事にはあらずやなど存じ候。秘し居るにはあらずやなど存じ候、いかゞ」とあります。
この手紙も母が持って来て見せられました。主人は腰の辺に俗にいう根太の大きなのが次々に出来て、そのために熱も出たのでした。私はそんな手紙は出しませんが、細大漏らさずにいい送る母から聞かれたのでしょう。案じて下さる御親切は喜びながらも、母と二人で笑ったのでした。咯血は主人の教室にいる若い助教授のことでした。その人は耶蘇信者でしたが、短命で亡くなられました。
拝呈。先日は御細書下され候のみならず、其前後に色々御送寄奉謝候。然るに先日の御書状あまりに大問題にて一寸御返事にさし支、不相済と存じながら延引いたし居候内、今年も明日と明後日とのみと相成申候。家内の事は少なりと雖、亦久慣の勢力重大なるため、改革の困難は国家と殊ならずと存候。先頃祖母様を新築の一室に遷しまつらんとせしとき祖母様三日も四日も啼泣し給ひしなど御考被下候はば、小生が俄かに答ふること出来ざる所以も御解得なされ候ならんと存候。兎角は年長の人々を不快がらせずに、出来る丈の事をなすといふに止め度者と存じ候。