Japanische Klassiker mit Furigana
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おうむぐらかえくびでんせつ
鸚鵡蔵代首伝説
国枝 史郎
Lesen Sie 鸚鵡蔵代首伝説 (おうむぐらかえくびでんせつ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.083 Zeichen · 26 Bildschirme
でも、これらの方々は、幸い首も掻かれず、ご病死なされたので、それで代首ばかりが残ったのだよ」
「でも、どうして代首を、お洗いなさるのでございますか?」
「納谷家の行事なのだよ。年に一度、お蔵から、そう、鸚鵡蔵から、代首を取り出して、綺麗に洗ってあげるというのがねえ。……代首にもしろ、首を残しておなくなりになった方々の冥福をお祈りするためでもあり、残されたお首を、粗末に扱わぬためでもあり……」
「でも、どうしてお姉様が?」
「いいえ、これまでは、妾ではなくて、納谷家の当主――妾の良人、そうそうお前さんには義兄さんの、雄之進様がお洗いになったのだよ」
「おお、そのお義兄様は、お健康で?」
「いいえ、それがねえ」とお篠は顔を伏せた。
「遠い旅へお出かけなされたのだよ」
「旅へ? まあ、お義兄様が?」
「あい、何時お帰りになるかわからない旅へ!」
またお篠は顔を伏せた。話し話し代首を洗っていた手も止まった。肩にかかっていた垂髪が顫えている。泣いているのではあるまいか。
「お姉様、お姉様」と菊弥もにわかに悲しくなり、
「どうして旅へなど、お義兄様が※(感嘆符疑問符、1-8-78)」