Japanische Klassiker mit Furigana
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くろいちょうとおかあさん
黒いちょうとお母さん
小川 未明
Lesen Sie 黒いちょうとお母さん (くろいちょうとおかあさん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.136 Zeichen · 5 Bildschirme
』といいました。するとおじいさんが、顔を出して、
『おお、よくやってきた。』といって、少女を抱き上げてくれました。
『おじいちゃん、それなんにするの……。』
『このからすはもうじき、川開きがくる、そのとき上げる花火の中にいれるのだ。』
おじいさんが仕事をしながらおもしろい話をしてくれるのを少女は、そばでおとなしくしてきいていました。
そのうちに、遠くで、雷の音がゴロゴロとしました。
『うちで心配しているといけないから、もう帰りな。おじいちゃんが送ってやる。』と、おじいさんは、花火を造っている小舎から出て、屋根の見える町まで少女を送ってくれました。
おうちへ帰ると、お母さんが、
『あれほど、あぶないから、花火小舎へいってはいけないといったのに。』と怖い顔をしてしかりましたので、少女は泣き出しました。
すると祖母さんが出てきて、
『子供はりくつをいったってわからない。かわいがるもののところへいくものだ。』といわれたのです。おまえたちは、その女の子をだれだと思うの、お母さんなんですよ。このごろ、ちょうが、毎日ゆりの花へくるのを見て、お母さんは昔の自分のことを思い出していたのです。