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Japanische Klassiker mit Furigana

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くろいひととあかいそり

黒い人と赤いそり

小川 未明

Lesen Sie 黒い人と赤いそり (くろいひととあかいそり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.127 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

その日の昼過ぎから、沖の方は暴れて、ひじょうな吹雪になりました。夜になると、ますます風が募って、沖の方にあたって怪しい海鳴りの音などが聞こえたのであります。

その明くる日も、また、ひどい吹雪でありました。五つの赤いそりが出発してから、三日めに、やっと空は、からりと明るく晴れました。

三人の行方や、それを救いに出た、五つの赤いそりの消息を気づかって、人々は、みんな海辺に集まりました。もとより海の上は、鏡のように凍って、珍しく出た日の光を受けて輝いています。

「ひどい暴れでしたな。」

「それにつけて、あの三人と、五つのそりの人たちは、どうなりましたことでしょうか、しんぱいでなりません。」

群衆は、口々にそんなことをいいました。

「五日分の食物を用意していったそうです。」

「そうすれば、あと二日しかないはずだ。」

「それまでに帰ってくるでしょうか。」

「なんともいえませんが、神に祈って待たなければなりません。」

みんなは、気づかわしげに、沖の方を見ながらいっていました。

沖の方は、ただ、ぼんやりと氷の上が光っているほか、なんの影も見えなかったのです。

とうとう、赤いそりが出てから、五日めになりました。