Japanische Klassiker mit Furigana
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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme
かれは肩幅を広く見せようと両ひじをつっぱり、下腹を前へつきだして歩くと、その幕下共は左右にしたがって同じような態度をまねるのであった。とくにかれは覚平の一件があってから凶暴がますます凶暴を加えた。
学校の小使いは廃兵であった。かれはらっぱをふくことがじょうずで、時間時間には玄関へでて腹一ぱいにふきあげる。それから右と左のろうかへふきこむと生徒がぞろぞろ教室をでる。それを見るとかれは愉快でたまらない。
「生意気なことをいってもおれのらっぱででたりはいったりするんだ、おまえたちはおれの命令にしたがってるんじゃないか」
こうかれは生徒共にいうのであった。かれはもう五十をすぎたが女房も子もない、ほんのひとりぽっちで毎日生徒を相手に気焔をはいてくらしている、かれは日清戦争に出征して牙山の役に敵の大将を銃剣で刺したくだりを話すときにはその目が輝きその顔は昔のほこりにみちて朱のごとく赤くなるのであった。
「そのときわが鎌田聯隊長殿は、馬の上で剣を高くふって突貫! と号令をかけた。そこで大沢一等卒はまっさきかけて疾風のごとく突貫した。敵は名に負う袁世凱の手兵だ、どッどッどッと煙をたてて寄せくる兵は何千何万、とてもかなうべきはずがない」