Japanische Klassiker mit Furigana
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あらしのまえのきととりのかいわ
あらしの前の木と鳥の会話
小川 未明
Lesen Sie あらしの前の木と鳥の会話 (あらしのまえのきととりのかいわ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.335 Zeichen · 9 Bildschirme
四
子供は、「なんというむごたらしいことだろう。」と、思いました。そして、自分も、学生の後ろについて、ゆきかかりますと、学生が、話をしていました。
「鶏というやつは、ばかなもんだね。仲間が殺されている下で、知らぬ顔をして、餌を食べているんだもの。」といいました。すると一人は、それを打ち消すようにして、
「人間だって同じじゃないか、毎日のように、若いもの、年寄りの区別なく死んで墓へゆくのに、自分だけは、いつまでも生きていると思って、欲深くしているのだ。」といいました。
子供は、これを聞いて、なるほどと思いました。
四
子供は、いちばん、街の中のにぎやかなところにきかかりました。
彼は、小さな手に持っている胡弓を弾いて、風から習った、悲しげな唄をうたいはじめました。すると、通る人々は、みんな不思議な顔つきをして、子供を見送りました。
そこには、きれいなカフェーがありました。多くの若い女が、顔に、真っ白に白粉を塗って、唇には、真っ赤に、紅をつけていました。そこで、やはり、その女たちも、いい声で、唄をうたっていましたが、子供が、風から習った、悲しい唄をうたってきかかりますと、みんなが黙ってしまいました。