Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いさましいはなし
いさましい話
山本 周五郎
Lesen Sie いさましい話 (いさましいはなし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.835 Zeichen · 73 Bildschirme
と答え、本当に妻と相談したうえで城代になった。それは大役であるから、妻にそれだけの覚悟と協力の意志がなければならない、という意味であって、当時の美談として伝えられ、藩の一気風となったのである。
このばあいは図書助の気持はすでに定っていた。即答をしては軽がるしいと思ったからそう挨拶をしたので、翌日すぐに承知の旨を答え、次席家老の益山税所が仲人となり、その月の下旬には祝言の式が挙げられた。
これは藩中にかなり大きな波紋を起こした。第一は家柄の差である。笈川は父の代には百二十石ばかりの勘定役所出仕であった。和泉は代々八百五十石の城代家老である。保守的な国許ではこんな縁組は曽てなかった。
もう一つは津田庄左衛門の云ったとおり、松尾が青年たちの憧憬を集めていて、求婚しつつあった者もずいぶんいた。それがとつぜんこういうことになったのである。
――なんだ、人もあろうに成上りの、しかも江戸そだちの人間などに。
かれらは失望しただけではなく、相手が笈川という江戸から来た人間であることに、侮辱と怒りを感じたのである。だがそればかりではなかった。結婚した当の松尾さえも、玄一郎との結婚に不服であり、屈辱だと思っているようすだった。