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Japanische Klassiker mit Furigana

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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Lesen Sie いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.226 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

犬がお好きですか」

「いや、犬が豪い嫌いでしてね、それも此頃までは左様でもなかったのですが、或所で見て貰いましたらば、あなたには犬難の相があると申されましてね、それから犬が全然嫌いになりました。恐水病は恐ろしい病気ですからな」

乃公は最早少しで笑う所だった。

「お家の犬は座敷へは上りませんかね」

今度は神保さんの奥さんだ。

「はい、極く行儀のいい犬でしてね、決して家へは上りません」

地所の談話をしているのだか、犬の事を研究しているのだか、さっぱり分らない。乃公はもう十勘定する中に坪十八円で買わないなら、神保さんの脛を抓る決心をした。

「地所は気に入りました……」

地所の気に入ったのは最早分っている。此畜生いよいよ買わないな。乃公はうんと抓ってやった。

神保さんは椅子から転げ落ちた。医師を呼べ、医師を呼べと怒鳴る。家の悪戯小僧の仕事ですとお父さんは言訳しても、早くしないと恐水病になる、恐水病になると剛情を張る。真正に年寄は聞分けがない。とうとう二人は御飯を喰べかけたまま、怒って帰ってしまった。

一体お歌さんは乃公を何と思ってるのだろう。乃公の耳は引張る為めに付いてはしない。