Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
ひとりで――俺は死のうとしている。ひとりで事に当ろうとしている。
テロリストの本懐にはちがいないが、軍人の独善をひんしゅくした俺自身が、その軍人の思い上りと同じようなヒロイズムに酔っていた。
軍人といえば、俺のふところに、たんまり金があったのは、北槻中尉からそれを軍資金として受け取ったからである。その金は中尉もどこからか、せしめてきたものにちがいないので、中尉自身がそんな金を持っているわけはない。どこからせしめてきたのか、中尉は言わなかったし、俺も聞かなかった。俺たちと同じリャクでせしめてきたのか。いや、あの軍人どもにそんな気のきいた真似はできない。すると、どこかに、隠れた後援者がいるのだとも考えられる。
その後援者というのは、相当の金持ちでないと、俺のふところにあるような金を、ぽいと出したりはできないだろうから、おそらくはブルジョアにちがいない。ブルジョアは俺たちの敵だ。敵の金で俺は……それも、まあ、いいだろう。毒をもって毒を制すで、それはいいとしても、ブルジョアが金を出すというのは、それが何か自分の利益になるのでなかったら、そうと分ってなかったら金輪際、そんなことはしないだろう。