Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
それはとにかくとして、俺がここにいるのをどうして知ったのか――まっさきに聞きたいことだけに、これはへたに口に出せない。
「北海道へは何しに……」
「遊びに来たのさ。ひとつは瀬良照子に会うためさ」
いきなり言われて、俺は二の句がつげない――こういう場合、これは不適当かもしれぬが、まさにその感じだった。
「ほら、猪沢市太郎の娘……」
と矢萩は注釈を加えた。
「それは、また、どうして……」
「猪沢市太郎は支那へ行った」
その猪沢から頼まれたのか。次から次へと質問するのも業腹で、俺が黙っていると、
「君に会いたいそうだ」
「照子が? 俺に会わす顔はないはずだが」
「そんなことは俺は知らない」
「どこにいるんです」
「そう言うのは、やっぱり君も照子に会いたいからか」
「用事というのはそれなんで……?」
矢萩はウフフと笑って、
「来ねえと思ったら、来たな。やっぱり度胸のいい男だ」
と俺をほめたが、人をほめるにしては陰気な声だ。
「この男が気に入ったからだ」
と俺は言った。ほめられた朝倉は右に左に身体を物うげに揺らしていた。子供のあのイヤイヤのように見えるし、脾肉の嘆といった言葉をも思わせる。