Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
矢萩がもし俺をサシたら、俺は一切をばらしてやる。そのことを俺はそれとなく矢萩に言ってやった。
この矢萩の出現は、俺の心にいわばおみやげをひとつ置いて行った。それは何か。慷堂からつとに中国の話は聞いていたものの、あまり関心を持たなかった俺が、慷堂とはちがういわゆる支那観を持った矢萩に会って、とみに中国に対する興味を抱かせられた。矢萩が俺の心に残して行ったのは、これである。
金原が不意に俺を訪ねてきた。俺はそのとき、カニ船がちょうどはいったので岸壁のほうに行っていた。罐詰工場の女工たちも動員されていた。
カニのかかったサシ網を、まるで運動会のツナひきみたいにずるずると舟から陸揚げして、作業台を細長く並べた上にひっぱって行く。今で言えばコンベヤー式の作業で、網をのせた台の両側に軍手をはめた女工たちが立っていて、化け物みたいにでっかいタラバガニを網からはずす。五寸釘を木片に打ち込んだ「カニはずし」という奴で網をかきわけて、トゲだらけのカニを取りはずすのは、なれないとこれでなかなかむずかしいのだ。トゲで怪我をすると、カニの脂でたちまち傷口がうむから、むずかしいだけでなく危険でもある。