Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
いつもの厚化粧を俺は、美しくない顔を美しく見せるための手段と思いこんでいたのだ。
俺たちの行為を見抜いていたのか、上気した顔に、はじらいの表情があった。それが一層その顔を美しく見せると同時に、その美しさは俺にあるいたましさを感じさせた。綾子は東京へ俺たちと一緒に行きたいと言った。連れて行ってほしいと言い出した。
「東京へ出て、それから上海へ行くんでしょう?」
綾子のこの言葉で俺は、そうだ、上海へ行こうと思いついて、
「行ったら、清さんによろしく伝えましょう」
「あら、上海へ行ったこと、ご存知なの?」
波子が俺に、このおしゃべり! といった眼をしたが、綾子は見ないで、
「あたしも上海へ行きたい……」
「僕と一緒じゃ、奥さん、あぶないな。それは奥さんだって知ってるはずだ。行くんだったら、あの金原君とでも……」
綾子は眼を伏せて黙っていた。
「この間、僕に上海行きをすすめに来た男がいたが、あれは奥さんの計らいですか」
俺のおしゃべりに波子はたまりかねたように、
「変なことを奥さんに言うもんじゃないわ」
綾子はそれを無視して、
「いいえ、きっと、それは主人の……」
「どうしてご主人はそんなことを……」