Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
すっかり悪党になったみたいな丸万の言いぐさに、
「砂馬の一の子分ともあろう者が、そんなこと言っていいのかい」
「相手が四郎さんだからな」
「金次第で、どっちに転んでもいい? そいつは、おもしれーや」
「どうだ、四郎さん。上海へ行ってみちゃ……」
「戦争はどうなんだ。戦争騒ぎに巻きこまれるのはごめんだな。大分派手になっているようだが、おさまりそうなのか」
「おさまりそうもねえから、いいんだよ。もっとも上海はもう――五館の天下だがね」
「行きたくなったな。でも、へますると、丸さんの言ってた殯儀館行きだな」
この死体預り所という不気味なものが、華やかな舞館などとともに上海で繁昌していた。その説明を丸万から聞いたが、中国人というのは、死んだら誰でも故郷の土になりたいと願っている。だから上海で人が死ぬと、その遺族はどんなに費用がかかろうと遺骸をはるばる故郷まで送りとどける。ところが戦争のため、目下のところそれが不可能になったので、運搬できる日がくるまで、料金を取って遺骸を預かろうという商売ができた。遺骸を故郷に送りたいというのは、もちろん金持ちでなければできないことだから、この預り業も高い金が取れ、結構うまい商売になっている。