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Japanische Klassiker mit Furigana

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いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme

Aozora Bunko

その五 二挺の匣槍

「今度はどいつだ。そうか、矢萩か」

俺は金原にコウモリのことは黙っていた。

その五 二挺の匣槍

外套を取りに俺は金原と一緒に、照子のバーへ行った。金原はオーバーのいらない、裏に毛皮のついた大衣を着ていた。

クロークの前で俺は、客を送って出てきた照子と顔をあわせた。

「照ちゃんのおかげで命拾いをしたよ」

思わずそんなお愛想を俺は口にした。あとで――と照子は眼で言わせて、

「なかにおはいりにならない」

「飲むか」

と金原が言った。俺たちはロマンス・テーブルについた。風巻はすでに帰っていた。金原がビールを女給に注文した。根室では眼が赤くただれて、百姓然としていた金原も、見事な大衣を着て、俺の前にゆったりと腰かけているのを見ると、まるで中国の大人のようだった。

「金原君にも改めて礼を言わなくちゃ……」

「ここのママになんで礼を言ったんだ」

それを俺は無視して、

「偶然居合わせたとはいえ、金原君が俺を助けてくれたのは、やっぱりアナーキストのよしみ……?」

「旧アナーキスト」

と金原は訂正して、

「しかし、あんたはやっぱりテロリストだな。思い切って上海であんたもあばれてみるか」

傍の女給が、テロリストとはなんのことかと九州訛りの言葉で言った。