Japanische Klassiker mit Furigana
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おおかみとひと
おおかみと人
小川 未明
Lesen Sie おおかみと人 (おおかみとひと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.224 Zeichen · 9 Bildschirme
けれど、彼は自分の命には換えられないからと思いました。そんなことを考えているうちに、はるかかなたに村の灯火が望まれたのであります。
「家へいったら、にわとりを三羽やるぞ。」と、与助は同じことを口では繰り返していっていましたが、だんだんにわとりが惜しいという心が前よりも募ってきました。
なにも自分は、おおかみににわとりをやらなければならぬという理由はないはずだ。おおかみが人間の命を取ろうとするのこそまちがっているが、自分がおおかみに、にわとりをやらなければならぬという理由はないであろう。これは、こうしておおかみをだましておいて、村に入ったら大きな声を出して叫べばいい。そうすればみんなが飛び出してきて、おおかみを殺してくれるからと思いました。
彼は、とうとう村に入りました。どの家も、日が暮れてしまって寒いので戸を閉めていました。与助は思いきって大きな声を出すことができませんでした。もしまちがったら、おおかみに食い殺されてしまうと思ったからであります。
「家へいったら、にわとりを三羽やるぞ。」と、与助は、やはりいいつづけて歩きました。そして、彼はついに自分の家の戸口に着いたのであります。