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Japanische Klassiker mit Furigana

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おれのにょうぼう

おれの女房

山本 周五郎

Lesen Sie おれの女房 (おれのにょうぼう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.296 Zeichen · 46 Bildschirme

Aozora Bunko

わかりきっているじゃないか。こういって、もういちど投げるように冷笑した。

お石が遠慮もなく叫びちらすようになったのはその頃からのことだ。彼女は初めての画会のときまでは、少しばかり度外れなほど彼を愛し、はたの者にはみぐるしいくらい彼を尊敬し、彼が自分の良人であることを誇った。

だが落ちめになるとしだいに変り、まるで手のひらを返すように、ずけずけと不遠慮にふるまいだした。集まって来る友達はもう今では三人きりであるが、かれらが来るとふきげんになって、お茶ひとついい顔では出さない。酒とでも云おうものなら、とたんにぱりぱり叫びだすのである。

――酒だって、へ、太平楽なこと云っちゃいけないよ、こっちは晩に炊くお米がないんだよ、おまえさんたちはくらい酔ってりゃいいだろうけど、あたしゃおまんまがなきゃ飢死にをしちゃうんだよ、酒を買って来いだって、へ、自分でいってみたらいいだろ、掛で売って呉れる店なんか隣り町にもありゃしないんだから、人並なことを云うんならたまにゃ人並な仕事をするもんだ、朝っから晩までぶらぶらしていて、ろくでもないことをがあがあ饒舌ってばかりいて、それでこんにちさまに相済まないとも思わないのかい、飲みたきゃ井戸端へいって井戸替えをするほど飲むがいい、おまえさんなんか水でも飲んでりゃたくさんだよ。