Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おれのにょうぼう

おれの女房

山本 周五郎

Lesen Sie おれの女房 (おれのにょうぼう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.296 Zeichen · 46 Bildschirme

Aozora Bunko

「それは考えていたんです、六曲一双へ墨だけで、やってみたいとは思うんですが、なにしろ御承知のような暮しですから」

「いや平野さんにもしその気があるなら」

加平はこう云って坐りなおした。

「本当にやってみる気があるなら、場所は私の小梅の寮をお貸ししましょう、材料なんかもお気にいる物を揃えましょう、失礼ながら描きあがるまでの雑用もひき受けましょう、ひとつ思いきってやってみて頂こうじゃありませんか」

「――有難うございます、お世話になりどおしで、このうえまたそんな御厄介を」

「いや実はちょっと私のほうにもわけがあるんです、今は詳しいことは云えませんが、さる義理のある方から平野さんに屏風をと、まえっから頼まれていたんです、貴方がその気になって呉れれば、私はよろこんでお役に立ちたいところですよ」

「――よくわかります、本当に有難いと思いますし、ぜひやりたいんですが」

その気持は充分にあるが、いちおう帰って、悠くり案を練ってみて、大丈夫という自信がついてから返辞がしたい、それまで五六日待って呉れるように、又五郎は大事をとってこう答えた。――そこで加平は妻女を起し、酒のしたくをさせて、隣りに寝床がとってあるから、一杯やって泊ってゆけと云った。