Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かたいおおきなて

かたい大きな手

小川 未明

Lesen Sie かたい大きな手 (かたいおおきなて) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.886 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

途中、近所の人々が、そのうしろすがたを見送っていました。いなかからの、お客さんだろうと思って、見るにちがいないと、勇吉はなんとなく気はずかしかったのでした。

道の両がわに、家が建っていました。それらの中には、店屋がまじっていました。そして、ところどころあるあき地は畑となって、麦や、ねぎが、青々としげっていました。おじいさんは、立ちどまって、それを見ながら、なにか感心したように口の中で、ひとりごとをしていました。それから、すこし歩くと、また立ちどまって、たもとをいじっていました。勇吉には、あまり、そのようすが、おかしかったので、

「どうしたの、なにか落としたんですか。」と、そばへいって聞きました。

「湯銭をなくすと、たいへんだからな。」と、おじいさんは、いいました。

「なあんだ、そんなことなの。」

勇吉は、口まで出たことばをのみこんで、やはり、おじいさんは、いなかものだな、と思いました。

「おじいさん、お金を落としたって、入れてくれるよ。」

「なんで、湯銭なしに、はいれるものか。」

おじいさんは、まじめになって、いいました。

「わけをいえば、かしてくれるだろう。