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Japanische Klassiker mit Furigana

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それから

それから

夏目 漱石

Lesen Sie それから von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.794 Zeichen · 347 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして、其所に胡坐をかいたまま、茫然と、自分の足を見詰めていた。するとその足が変になり始めた。どうも自分の胴から生えているんでなくて、自分とは全く無関係のものが、其所に無作法に横わっている様に思われて来た。そうなると、今までは気が付かなかったが、実に見るに堪えない程醜くいものである。毛が不揃に延びて、青い筋が所々に蔓って、如何にも不思議な動物である。

代助は又湯に這入って、平岡の云った通り、全く暇があり過ぎるので、こんな事まで考えるのかと思った。湯から出て、鏡に自分の姿を写した時、又平岡の言葉を思い出した。幅の厚い西洋髪剃で、顎と頬を剃る段になって、その鋭どい刃が、鏡の裏で閃く色が、一種むず痒い様な気持を起さした。これが烈しくなると、高い塔の上から、遥かの下を見下すのと同じになるのだと意識しながら、漸く剃り終った。

茶の間を抜けようとする拍子に、

「どうも先生は旨いよ」と門野が婆さんに話していた。

「何が旨いんだ」と代助は立ちながら、門野を見た。門野は、

「やあ、もう御上りですか。早いですな」と答えた。この挨拶では、もう一遍、何が旨いんだと聞かれもしなくなったので、そのまま書斎へ帰って、椅子に腰を掛けて休息していた。