Japanische Klassiker mit Furigana
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それから
それから
Lesen Sie それから von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.794 Zeichen · 347 Bildschirme
梅子の用事と云うのを改まって聞いてみると、又例の縁談の事であった。代助は学校を卒業する前から、梅子の御蔭で写真実物色々な細君の候補者に接した。けれども、何ずれも不合格者ばかりであった。始めのうちは体裁の好い逃口上で断わっていたが、二年程前からは、急に図迂々々しくなって、きっと相手にけちを付ける。口と顎の角度が悪いとか、眼の長さが顔の幅に比例しないとか、耳の位置が間違ってるとか、必ず妙な非難を持って来る。それが悉く尋常な言草でないので、仕舞には梅子も少々考え出した。これは必竟世話を焼き過ぎるから、付け上って、人を困らせるのだろう。当分打遣って置いて、向うから頼み出させるに若くはない。と決心して、それからは縁談の事をついぞ口にしなくなった。ところが本人は一向困った様子もなく、依然として海のものとも、山のものとも見当が付かない態度で今日まで暮して来た。
其所へ親爺が甚だ因縁の深いある候補者を見付けて、旅行先から帰った。梅子は代助の来る二三日前に、その話を親爺から聞かされたので、今日の会談は必ずそれだろうと推したのである。然し代助は実際老人から結婚問題に付いては、この日何にも聞かなかったのである。