Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
ヘッド・ライトで樹墻を照しながら、玉砂利の道をうねりあがって行くと、ひろびろとした園遊会向きの芝生のむこうに、柱廊のある美しい正面が見えた。どの窓も明るくかがやいて白い大きな汽船のようだった。
車寄せからすぐの白いポーチは、すらりとした優雅な円柱でささえられ、趣味のいい鉄金具の釣電灯がつやつやした嵌石の床を照している。玄関の脇間の柱にびっくりするほどたくさん花をつけた、繁みのような薔薇の大枝が飾ってあって、白髪の、知的ないい顔をしたIRCのグルネルさんとルロォさんが立っていて、ていねいにお辞儀をした。
雅名帖にめいめいサインをして、絨毯を敷いた低いペロンを三段ばかりあがって右へ行くと、大きな植木鉢で隠した鏡の前で美奈子さんがおかっぱをなでつけていた。あたしはそうっとうしろから行って、髪の中へ手を入れてくしゃくしゃにしてやった。
「どうした、おチビさん」
おチビさんは、ひどいわといいながらふりかえると、
「あら」
とあたしに抱きついてきた。
「おチビさん、あなたをこんな会に出すなんて奇蹟だね」
「きょうは特別なんでしょう」
「長謙さんや珠子さんといっしょじゃなかったの」