Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
甲板の上は吹き払われたようにさっぱりしていて、ところどころに爆撃の孔に篏木した生々しいあとがあった。
甲板のうえをさわやかに風が吹きとおり、海のむこうに房総の山々が陽にかがやいている。オゥニングの下に半円形に並べたデッキ・チェアに純白の服を着た二十人ばかりの士官が掛け、そのうしろに白いナップをかけたカウンターが見え、にゅっと突きだした大砲の下の一段高くなったところに三十人ばかりの軍楽隊が楽器をひかえて休んでいた。
あたしたちが二三人ずつアト・ランドムに日覆の下へ入って行くと、だれがやってもこれ以上自然にやれまいと思われるようなエレガントな身ぶりで、士官たちがいっせいに椅子から立ちあがった。鎮子さんがみなを代表して挨拶をした。
「大勢でまいりました。ご迷惑ではありませんでしたか」
ゲエテにそっくりなひとが渋味のある顔に微笑をふくませていった。
「わしがこの軍艦の艦長だ。水兵たちはだいたい昨日で艦を退ったが、きょうはわれわれだけで、音楽ゆるす、酒保ゆるす……つまり軍艦のパァティをやっているところだ。ちょうどいい折だった。さあどうかお掛け」
奏楽がはじまった。