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Japanische Klassiker mit Furigana

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とうげのちゃや

とうげの茶屋

小川 未明

Lesen Sie とうげの茶屋 (とうげのちゃや) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 6.035 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、村の人はいいました。

そのとき、おじいさんは、あめ屋が、いい機嫌になって、子供の時分のことなどを話して、

「この西の方の山へ、子供のころ、きのこをとりにきたことがあった。」と、さもなつかしげに、あちらをながめて、あの山でなかったか、いや、もうすこしこちらの山であったとかいっていたのを思い出しました。酔っているので、しぜんと足が、その方へ向いたのかもしれぬと、そう、そのときのようすを村人に話すと、

「なるほど、そんなことかもしれぬ。多分そうだろうよ。いまどき、きつねにばかされるなんて、まったくばかげた、おかしな話だものな。」

その村人も、そういって、笑いました。

しかし、このきつねの話は、よほど誠しやかに、伝えられたものとみえ、その翌日だったか、村の助役が、茶屋へ入ってくると、

「おじいさん、わるいきつねが出て、人を騒がすそうだが、ここでは、なにも変わったことはないかね。」と、問いました。

おじいさんは、にこにこしながら、

「あめ屋さんが、ばかされたといいますが。」

「村の女どもも、町からの帰りに、ぶらさげてきた塩ざけをとられたといっている。なんでも、後からついてきて、さらったものらしい。