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Japanische Klassiker mit Furigana

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とうげのちゃや

とうげの茶屋

小川 未明

Lesen Sie とうげの茶屋 (とうげのちゃや) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 6.035 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

とうげの、中ほどに、一けんの茶屋がありました。町の方からきて、あちらの村へいくものや、またあちらの村から、とうげを越して、町の方へ出ていくものは、この茶屋で休んだのであります。

ここには、ただひとり、おじいさんが住んでいました。男ながら、きれいにそうじをして、よく客をもてなしました。お茶をいれ、お菓子をだしたり、また酒を飲むものには、あり合わせのさかなに、酒のかんをして、だしました。おじいさんは、女房に死なれてから、もう長いこと、こうしてひとりで、商売をしていますが、みんなから、親しまれ、ゆききに、ここへ立ち寄るものが、多かったのであります。おじいさんは、いつも、にこにこして、だれ彼の差別なく、客をもてなしましたから、だれからも、

「おじいさん、おじいさん。」と、いわれていました。

おじいさんも、こうして、いそがしいときは、小さなからだをくるくるさして、考えごとなど、するひまはありませんが、人のこないときは、ただひとり、ぼんやりとして、店さきにすわっているのでした。すると、いつとなしに、眠気をもよおしていねむりをするのでした。

もっとも、だんだん年をとると、こうして、ひとりでじっとしているときは、目をあけても、ふさいでも、おなじように、いつも夢を見ているような、また、うつつでいるような、ちょうど酒にでも