Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
「じゃア、いったいその男は誰なんだ」
「女のあとから飛び出して、しかも坑内には残されなかったのですから、その時女のうしろにいて、防火扉のまえにいた男です」
係長は、意外な結論に驚いて黙ってしまった。が、直ぐに勢いを盛り返して、
「どうも君の云うことに従うと、事件全体がわけの判らぬ変チクリンなものになってしまうぜ。例えば、峯吉は発火の時にその場にいなかったとすると、いったい何処へ行っていたんだ」
「さア、それですよ」と技師はひと息して、「ここでもう一つの他の事実を、そこまで進んだ新らしい目で見ます。……つまり、水呑場にあった安全燈ですが、あなたは、その安全燈を、密閉後抜け出した峯吉が、人殺しの邪魔になるから置いて行ったと解釈されたでしょう。しかしいま私は、その安全燈を、発火当時坑内にいなかった峯吉の所在を示すものと解釈します。峯吉は、水呑場へ行っていたんです」
「成る程。じゃアなんだな。峯吉は全々発火に関係していなかった。つまり決して塗込めに関係していなかったんだな。それでは、何故その塗込められもしない峯吉が、塗込めに関係した恨みもない人々を次々に殺害したのだ」