Japanische Klassiker mit Furigana
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はちのす
はちの巣
小川 未明
Lesen Sie はちの巣 (はちのす) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.048 Zeichen · 9 Bildschirme
しかし、いくらあせっても、もちのように糸がねばりついて、足にからみつくばかりです。そのうちに、虫は弱ってしまう、そのとき、どこからか黒い大きなくもがあらわれてきて、するどい口で生き血を吸ってしまうのでありました。
そのありさまを思いだすと、この勤勉なはちもそんなめにあったのではないかと、いたましいすがたが想像されたのです。そればかりではありません。また――いたずらっ子に殺される――というしんぱいも、ないではなかったのです。
いつか、勇ちゃんが水たまりへ水を飲みにおりてきたはちを、持っていた棒でたたきおとして殺したことがあったのです。
いずれにしても、一匹のはちはなにかの不幸に出あって、もうかえってこないもののように思われました。光子さんは、また、梅の木の下にもどってきました。
「まだかえってこないのか。どうしたんでしょう、ひとりで、さびしくない?」といって、巣にとまっている一匹のはちに話しかけました。
けれど、ものをいうことのできぬはちは、ただ巣にとまってじっとしているばかりでありました。ちょうどそこへ、勇ちゃんが遊びにきましたから、光子さんは梅の木の下をはなれてしまいました。